子宮がん検診を受けて異常があると、精密検査としてコルポスコピー下組織診を施行します。コルポスコピーというのは拡大鏡で、肉眼で見るより細部が観察できます。コルポスコピーで観察しながら子宮頸部の異常所見がある箇所1-3ヶ所をを1-2ミリ角ほど切除して組織検査します。その結果がCIN1(軽度異形成)、CIN2(中等度異形成)の場合は経過を見ますが、CIN3(高度異形成、上皮内がん)の場合は円錐切除をします。CIN2でも長期間続いている場合やHPVという子宮頸がんの原因となるウイルスの検査が陽性の場合は円錐切除を施行します。
円錐切除は主にこれから妊娠を希望する閉経前の患者さんが対象です。がん専門病院でこの手術を施行していると、治療を受けた患者さんがその後妊娠したのか、経過はどうだったのか情報が入ってきません。私が非常勤で勤務している産科専門病院では、私が円錐切除を施行した後、ほとんどの方は同じ病院で出産するので、自分が手術した患者さんの妊娠経過がわかります。患者さんは、円錐切除後でも妊娠できるの?早産しないの?などと心配なさいます。円錐切除と言ってもやり方が数種類あり、それぞれ早産率などが異なります。私が施行している円錐切除はLEEP法(その中でも下平式)という手術です。独身者を含む妊娠可能年齢の患者さんの約3割は無事妊娠出産なさっています。円錐切除後の妊娠では子宮口が開き易くなることがあり、必要に応じて一部の方に頸管縫縮術という子宮口を縛る手術をします。産科外来では超音波を使用して子宮頸管の長さを測定し、必要に応じて頸管縫縮術を行うことで、特殊な例(手術前から元々頸管無力症があり、過去に既に頸管縫縮術を受けていた方)を除き全員正期産できています。(写真は大正池と焼岳)

