アピアランスケア

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病気に罹ると、体調のみでなく外見にも変化を及ぼすことがあります。私が専門とするがんの分野では、特に抗がん剤治療による脱毛や、肌が黒ずんだり爪が変形したりと、急な変化を伴うことがしばしばあります。特に女性は外見が変化すると、人に会いたくなくなったり消極的になってしまい、精神的に良くありません。

私は25年以上も前から、がん治療中の外見のケアに取り組んできました。今ではこういう活動をアピアランスケアと言います。「帽子クラブ」というボランティアの会を立ち上げ、自分で簡単に作れる帽子の講習したり、ボランティアが編んでくださる帽子を譲渡したり、メイクの講習会なども行ってきました。今は極端に外見にこだわるルッキズムなどという言葉もありますが、目標は「自分らしく過ごすこと」。治療で変化した外見を、それが元に戻るまで、帽子やWigやメイクで補うことです。

私の活動は今、がん研有明病院のアピアランスケアで引き継がれています。がん研有明病院のトータルケアセンター内、患者家族支援室のサバイバーシップ支援を検索するとアピアランスケアに関する情報があります。興味のある方は覗いてみてください。色々な帽子の作り方なども掲載されています。