更年期障害や月経困難症、月経前症候群(PMS)などは、女性特有の病態として知られていますが、それ以外にも男女の違いによって起こる疾患は、循環器系、脂質代謝、内分泌代謝など多岐に及びます。いわゆる月経や更年期に関する緒症状のみでなく、そもそも男女での性差を考慮した全人的な治療を目指すのが性差医療です(と私は理解しています)。ですから、産婦人科の知識のみでなく内科的な知識を広く持つ必要があります。そもそも日本に性差医療という概念を広めたのは、有名な天野恵子先生です。最近では性差医療は広く認知されてきており、様々な地域で女性外来という診療科ができています。さらに2024年10月には国立成育医療センターに、性差医療の中核となる「女性の健康総合センター」が開設されました。なんと初代センター長は、私の盟友である小宮ひろみ先生が任命されました。若い頃に一緒にいろいろ苦労を共にした仲です。彼女の活躍と性差医療がこれからますます発展していくことを望むばかりです。
毎月綺麗な風景写真を載せるつもりでしたが、今月は風景写真がなく、ランチで食べたウニといくらの冷製パスタになりました。とてもおいしかったので。